“癒し旅”エステ・スパのある宿
旅は忙しい日常から解放され、疲れた身体と心をリセットしてくれるもの。
観光名所を歩き回ったりショッピングするのも旅の愉しみだが、滞在先でゆったり寛ぐのも贅沢な過ごし方。
女性なら誰もが一度は憧れるであろう、非日常が味わえる空間でエステやスパを満喫する“極上の癒し旅”。
たまには宿にお籠りしてリフレッシュするのもいいものだ。
宿で受けられるエステやスパってどんなもの?
エステとスパは「目的や手法が違う」
癒しやリラクゼーションの定番でもあるエステとスパだが、その違いをご存知だろうか。
簡単に言うと、スパは温泉の効能を活かした複合的な施設を指すことが多くリラックス効果や癒しを主な目的としている。
スパ=温泉というイメージを持っている方も多いだろう。
対してエステは見た目の美にアプローチしていることが多く、施術内容によっては様々な機器が用いられる。
外見の美しさと心の関わりは非常に深いので、美しくなることによって安らぎやリラクゼーションに繋がるとも言えるのだ。
旅先で困らないためにも根本的な違いを押さえて目的に合った施術を選びたい。
日常では味わえない「贅沢な空間での癒し」
旅先でのエステやスパの醍醐味と言えば、日常では決して味わえない贅沢な空間で施術が受けられること。
宿によってはエステルームやサロンが高層階にあり素晴らしい眺望を堪能できたり、或いは緑溢れる庭園が望める開放的な造りなど、日常の喧騒から切り離されたそんな空間なら施術の効果も何倍にもなりそう。
また、宿によってはセラピストを部屋に呼んで施術してもらえるシステムもあり、「疲れてもう一歩も外に出たくない!」という客人の我儘にも極上のフィンガータッチで応えてくれるのだ。
「海外本場の施術」が体感できることも
世界にはいろいろな種類のマッサージがあるもので、よく“タイ式”“西洋式”などと聞いたことがないだろうか。
そんな海外本場のエステやスパを日本に居ながら受けられる宿も少なくない。
サロンの設えも異国ムードたっぷりで、本場の技術を持ったセラピストが現地から取り寄せた天然素材オイルを使用するなどメニューも本格的。
一度は受けて見たかったあの施術に出会えたら、夢見心地で身体の芯までリラックスしてしまうかも。
こだわりのエステ・スパのある宿をご紹介
お気に入りの名所を巡りながら同時に心身も磨き上げられるなら、こんなに素敵なことはない。
これからご紹介する宿は、開放感たっぷりのサロンやプライベート感を重視したルームエステ、最先端の設備を整えたスパなど多種多様に備えているので、気分に合わせて選んで欲しい。
伝承千年の宿 佐勘「リラクゼーションサロン 1/fのゆらぎ」
宮城県秋保温泉の里山に構える佐勘は、伝統的な和風建築に近代的なホテル機能を融合させた平安期より名を馳せる老舗旅館。
1階フロント近くにある「1/fゆらぎ」は和の風情に調和したモダンスタイルで、茶を基調としたシックな調度品の設えが穏やかな気持ちを満たしてくれる完全個室の女性専用サロン。
リラックスモードが高められるという専用のアロマオイルを使ってフェイシャルやボディを巧みなケアでマッサージされれば、見違えるほど肌に潤いが宿ると評判が高い。
那須別邸 回「アロマトリートメントルーム アン・ラファエル」
日本屈指のラグジュアリーリゾート地、豊かな緑とどこまでも澄み渡る空が続く那須高原に佇む那須別邸 回。
その癒しの緑を眺めながらデトックスを促すアロマリンパトリートメントを受けられるのが「アン・ラファエル」だ。
全身からフェイシャルまで多彩なプランを取り揃え、足の裏を刺激して身体のパワーを高める東洋式リフレクソロジーのプランも。
開放感溢れるトリートメントルームで施術を受ければ身体だけでなく頭も心もリラックスモードに満たされるだろう。
箱根宮ノ下の四季折々の自然に抱かれた真奈邸は、和の風情と西洋のアンティーク調が融合した優雅な雰囲気漂う源泉かけ流しの宿。
ゆったりした時間が流れる真奈邸で受けられるのは「SOIS SAGE」の美容トリートメントとマッサージだ。
プチゴージャスやVIPといった全身施術のスペシャルプランなら、貴婦人気分で全身に拡がる充実感と開放感を堪能できること間違いなし。
いつも全力で頑張っている自分へのご褒美に少し奮発してワンランク上のスパを予約してみてはいかがだろう。
石川県は九十九湾に突き出た半島に佇む百楽荘は昭和初期の創業で奥能登屈指と呼び声高い温泉宿。
金沢の方言で“ごゆっくりと”を指す「おんぼらぁと」はその地の恩恵を受け、滔々たる海原の九十九湾を臨む開放的なロケーションが自慢のエステサロン。100%米からできているという貴重な自然由来のエキスでフェイスやボディをゆっくり解されると、あまりの気持ち良さに感動のため息がこぼれるほど。
肌の奥まで美容エキスが浸透し、まるで九十九湾と一体になったような潤いに全身が満たされる。
愛知県渥美半島の先端、伊良湖岬にある角上楼は、昭和元年に料亭として創業した昭和のノスタルジックを大切にした宿。
レトロな風情漂う館内とは一転、天蓋があしらわれたお洒落なインテリアに目を惹かれるのが「エステサロン 里楽」だ。
全国の旅館で初めて取り入れたというボディエステは、東洋のツボ刺激と西洋のアロマオイルマッサージを融合して心・体・気のバランスを整えるというもの。
日頃のストレス解消に加えて年齢に負けない内から外からの美しさを引き出してくれる匠のケアにゆったりと身を任せて。
古来より、日本書紀にも「美し国」と記されたほど風光明媚な観光地の名を欲しいままにしてきた伊勢志摩の、伊勢湾に面した岬の高台に佇む温泉宿。
全室オーシャンビューの癒しの宿で受けられる至福のひとときは、イギリス生まれの良質なオーガニックオイル『オーガニック ボタニクス』を惜しげもなく使ったエステトリートメント。
タラソテラピーマッサージでゆっくりゆっくり背中のトリートメントをしてもらえば、毎日酷使していた心も身体も一気に癒されるはずだ。
西村屋ホテル招月庭は城崎温泉に150年の歴史を誇る老舗温泉旅館「西村屋本館」の別館として1995年に開業。
由緒正しき日本家屋の本館とは一線を画し、和の伝統を重んじながらも機能性を取り入れた新しいおもてなしをコンセプトにしている。
旧王朝の沐浴場のような水上庭園やアンティーク調の設えがバリ島を思わせる「風香」で受けられるのは、イギリスのヴォルドウィン社製でマイルドな香りに定評があるアロマオイルを使ったアロマオイルトリートメントの施術。
耳に優しく届くヒーリング音楽の調べと南国情緒溢れるムードは、客人の心身を深い癒しへと誘ってくれるだろう。
日本三古湯の一つとされる有馬温泉の地に構え、四季折々の表情で魅せる落葉山と清流滝川が織り成す自然美に抱かれた風光明媚な景観と源泉かけ流しのいで湯が自慢の温泉旅館。
そこに備わるのは、バンブー製の調度品やエキゾチックな照明など多彩な装飾がアジアンテイストを醸し出すスパエステのCURE。
良い薫りを放つアロマオイルを使ったジャワ王宮発祥とされるバリ式マッサージの施術で、じんわり汗が出るまで疲れや凝りを解してくれる、まさに極上の癒しが客人を包み込む。
京YUNOHANA RESORT 翠泉「スパ楽爛-Raran-」
京の奥座敷と称され、四季折々の移ろいゆく自然美が旅人の心を和ませる湯の花温泉郷にひっそりと暖簾を構える温泉旅館。
和の雅が漂う館内に歩を進めると古代インドから伝わる伝承医学アーユルヴェーダを取り入れた本格スパ楽爛がある。
本場スリランカの技術を持つスタッフを揃え、カウンセリングで客人の体調に合わせたオイルをチョイス。
的確でしっかりとした解しの施術は今までに無い体感と、生まれ変わったような清々しさを与え、旅そのものが充足感に満たされるものになるはずだ。
日本最古の温泉地と称される有馬温泉、その中で最も老舗宿とされる陶泉御所坊(1911年創業)の十五代目が運営を開始した全室離れからなる贅沢な空間。
訪日外国人も多く滞在するという御所別墅の客人が恩恵を許されるのは欧州の著名な美容家が考案したという、ハーブなど薬用植物の香りと成分を手技で身体に浸透させめぐりを整えるアロマテラピーだ。
完全個室の4室は和情緒溢れた町屋風の造りで、落ち着いた雰囲気の中で癒しの香りと手の温もりに身を委ねて欲しい。
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