高志の宿 高島屋
特別室 対局の間 橘
甲信越/新泻県/岩室温泉
歴史と日本伝統料理で江戸の床屋屋敷を今に伝える
国の登録有形文化財に指定された木造りの美と粋
江戸時代、佐渡の金を江戸に運ぶ目的で渡っていた北国街道沿いに、由緒正しい木造りの日本建築がまるで客人を待ち構えるように厳かに佇んでいる。
「高志の宿 高島屋」の“高志”とは越の国の古名に因んだもので、その歴史は260年前江戸時代に岩室の床屋であった高島家の旧屋敷を料亭旅館として蘇らせたものである。
玄関から進み古式ゆかしい囲炉裏を備えたくつろぎ処で宿帳を記すが、ここには国上山の五合庵に住んでいた江戸時代を代表する詩人の良寛もたびたび訪れて歌を詠んだそうで、窓から竹林を抱く庭園を眺めていると古からの時の移ろいが優しく感じられることだろう。
また、米と味噌を貯蔵していた蔵を改良して宴会席に仕立てた「蔵の間」、さらには明治天皇が北陸御巡幸時に御小休されたという「駐蹕(ちゅうひつ)の間」など、歴史から解き放たれてもすべてが面影色濃く、今は「高島屋」の数奇を凝らしたもてなしになっているのだ。
主屋や蔵など主だった空間は2004年に国の登録有形文化財に指定されており、岩室温泉きっての格式を誇る名旅館であることは疑いの余地も無い。
対局者が休息に使われる特別室「橘」
もう一つの「高島屋」の顔と言えば、昭和の時代より長らく将棋や囲碁の対局の舞台になってきたことでも名高く、特に将棋界の伝統を支えるバイプレイヤーと言えよう。
「橘」は対局する際、棋士たちが休息に使う部屋で、普段は特別室として客人を迎え入れる。
16畳の和室にリラックスチェアを配した3畳の和室エリアを配し、坪庭まで備えたゆとりある造りは和室の心地良さを存分に体感できる空間で、木の温もりを活かしたシンプルなデザインは畳で暮らす日本文化を大切にしたいという宿の想いが反映されている。
リラックスチェアの座り心地も格別で、坪庭の美しい緑を眺めながら微睡む至福のひとときを約束してくれるだろう。
古代檜の香りに癒される極上の湯浴み
「高島屋」には古代檜を使った「翁の湯」「竹生の湯」内湯が2種あり、どちらも御神木の爽やかな香りと木の温かみに包まれ贅沢な湯浴みのひとときが愉しめる。
さらに「竹生の湯」のガラス窓を挟んで奥には「五右衛門風呂」が露天風呂として備わり、今ではめずらしい蓋を踏みしめて壺の中に身を沈めてみるのも温泉通としては心くすぐられる。
竹林を配した庭園近くには足湯も備わっているので、四季折々に表情を変える景色の中、鳥のさえずりや風のそよぐ音に耳を傾けながら寛ぐのもまた一興。
花鳥風月の趣向を凝らした日本伝統料理
「高島屋」の食事は季節の美味を彩り良く盛り付けた伝統日本料理で、“泊まれる料亭”という冠に偽りが無く常連が料理に魅了され何度も足を運ぶのもうなずけるものだ。
部屋出しされる夕食はさりげなく待機している仲居によって絶妙なタイミングで供され、食の宝庫である新潟の魚介類をはじめ地元名産の野菜など、新鮮な食材が織り成す多彩な料理は味わいも折り紙付き。
花鳥風月と表されているように季節感に重きを置かれた品々は、春は華やかに、夏は涼しく、秋は彩り、冬は雅に美しく盛り付けや器全てに手間がかけられ、趣向を凝らしながら食の愉しさを存分に惹き立てているのが素晴らしい。
終盤に登場する岩室産コシヒカリの甘みある味わいも期待を裏切らないもので、上品ですっきりとした新潟の地酒が食事に華を添え、誰もが記憶に残るひとときになるはずだ。
翌朝は昔ながらの越後の朝食が供され、宿名物で客人から評価の高い鮭の味噌漬けや具無し茶碗蒸しなどシンプルながら箸が進むものばかりで、最後まで旅情を感じさせてくれる。
歴史に見守られ、自然のもてなしも心地良く、すべてが本格の「高島屋」で過ごしていると名旅館たるゆえんもおのずとわかってくるものだ。
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photo
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檜と湯の香りに心ほぐれる「竹生の湯」
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御神木の香りに癒される「翁の湯」
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昔懐かしい「五右衛門風呂」
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四季折々に表情を変える「竹林の足湯」
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別注料理「のどぐろの塩釜焼」
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別注料理「和牛ヒレステーキ」
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有形文化財に登録された歴史ある「蔵の間」
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明治天皇が御小休された「駐蹕(ちゅうひつ)の間」
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二百余年の時を刻んだ「くつろぎ処」
detail
間取り | 和室十六畳+和室三畳+坪庭 |
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設備 | 液晶TV、湯沸しポット、金庫、冷蔵庫 |
アメニティ | ドライヤー、ハミガキセット、石鹸、シャンプー、カミソリ、くし、タオル、浴衣 ※ビデオデッキ、電気スタンド、加湿器は貸出 |
チェックイン・チェックアウト | [チェックイン]15:00 [チェックアウト]11:00 |
駐車場 | 50台(無料) |
カード | VISA / AMEX / UC / NICOS / SAISON / JTB |
ご注意 |
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温泉
源泉名 | 岩室4号 |
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泉質・泉温 | 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉) 52.2℃ |
適応症(効能) | 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、冷え性 等 |
温泉の利用形態 | 加水有り・加温有り・循環ろ過 |
特徴 | 別名「霊雁の湯」と呼ばれる岩室温泉は、その昔、白髪の老翁が高島屋七代目である高島庄左衛門道順の夢枕に立って霊泉を告げ、その場所に行ってみると一羽の傷ついた雁が怪我を癒していたことから源泉を発見したという不思議な言い伝えを持つ。 300年の歴史ある湯は肌に柔らかく芯まで温まると評判で、「高島屋」では昨年度から新源泉の使用が開始された。 |
おすすめ
自慢の庭園の竹林は百余年超しのもので、野生のふくろうが巣作りに飛来するという。
縁起の良いふくろうは旅館のマスコット的な存在で館内には可愛らしい置物なども点在し、宿泊時に鳴き声を聞くのを愉しみにしている常連客も少なくないのだ。
夜の帳が下りた頃、静かに耳をすませ安らぎの声色が届けば豊かな心持ちになるかもしれない。
観光スポット
弥彦神社
TEL | 0256-94-2001 (越後一宮 弥彦神社) |
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アクセス | 車 約5分 |
今の地に再建されて100年、越後の国の文化・産業発展の祖神として信仰を寄せられている神社。
主祭神は越後国を開拓した天香山命(あまのかごやまのみこと)で、伊勢神宮にも祀られている。
また、弥彦神社は新潟県屈指のパワースポットとして全国的にも知られ、持ち上げると願いが叶うとされる石や、神様が渡る橋といわれる「玉の橋」や、樹齢1000年とされる御神木など、境内には神秘的なオーラを放つスポットが盛りだくさん。
仕事運や悩み事を解決してくれると評判で、県内外から多くの観光客が足を運んでいる。
弥彦山ロープウェイ
TEL | 0256-94-4141 |
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アクセス | 車 約5分 |
山麓駅から標高634mある弥彦山9号目の山頂駅まで、乗車時間約5分かけて空中散歩ができる。
眼下には広大な越後平野が広がり弥彦神社や温泉街が一望できるほか、天気が良ければ彼方に佐渡島を望むことができる絶景は一見の価値あり。
春には桜、秋には紅葉と色彩豊かな一大パノラマもぜひ堪能したいところ。
弥彦公園(弥彦観光協会)
TEL | 0256-94-3154 |
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アクセス | 車 約10分 |
約16万㎡にも及ぶ広大な敷地面積を誇り、滝や池、高台や子供の遊具などが点在し気軽に散策できる憩いの場。
また、四季折々に日本の風情を感じられる公園として知られ、春は桜、夏は水芭蕉や新緑、冬は雪景色、特に秋は園内にかかる観月橋を覆うように彩る紅葉や、浅尾池の水面を朱や黄色に染め上げるもみじ谷は名所として評判高く、ぜひシーズンに訪れて欲しい。
plan
高志の宿 高島屋
特別室 対局の間 橘
甲信越/新泻県/岩室温泉
access
〒953-0104 新泻県新潟市西蒲区岩室温泉678-甲
【電車】
・[JR東日本]東京駅→[上越新幹線]燕三条駅 車約25分
※燕三条駅より無料送迎サービス有、前日の20:00までに予約必要
【飛行機】
・新潟空港→タクシー 車約60分
【自動車】
・関越自動車道→北陸自動車長岡IC→巻潟東IC 約18分
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