水明館
青嵐荘 葵の間
東海エリア/岐阜県/下呂温泉
多彩な宿の愉しみと湯三昧で心洗われる

東海随一のスケールを誇る老舗旅館
草津や有馬と並んで日本三大名湯に挙げられる下呂温泉。
その歴史は古く、平安時代の中期に今の温泉街からやや離れた湯ヶ峰山中で発見され、一度涸れてしまったものの、鎌倉時代になると飛騨川の河原から再び湧き出し、これを機に全国に名が広く知られることとなった。
日本が誇る温泉地ということもあってさすがに中心街は栄えており、浴衣を着た女性がそぞろ歩く姿は温泉情緒たっぷり。
水明館は玄関口となる下呂駅の裏手に約1万坪という広大な敷地を有す1932年に創業した老舗旅館で、天皇陛下や皇族方々も宿泊されたことから下呂温泉の宿の中でもその知名度は抜群に高い。
威風堂々とした佇まいは、たしかに昔ながらの純粋な旅館の面影を残しているが、現代の温泉リゾートホテルの快適さもしっかり兼ね備えている。
国内ホテルでいち早く取り入れたというヨーロッパのものをヒントに設計された開放感溢れる室内プールや、心ゆくまで時間をかけて自分磨きができるエステサロンなど、滞在時間で何をして過ごそうか迷ってしまいそうだ。
さらに客人が感嘆するような水明館ならではのおもてなしにも余念が無く、特に毎日開催されるという旅館が収蔵している横山大観や美濃焼の人間国宝 鈴木蔵といった岐阜を代表する作家作品を見学する「館内美術品めぐりツアー」は、地元の素晴らしい文化に触れることができるまさに旅の醍醐味となろう。
これぞ東海随一のクオリティと称されるにふさしく、そのスケールの大きさは訪れてこそわかるというものだ。

数寄屋造りに四季の情緒が薫る「葵の間」
水明館は広大な敷地内に趣きの異なる4つの宿泊棟を配し、「葵の間」がある青嵐荘は由緒正しき美の伝統が重んじられた離れの位置づけ。
和の風情に満ち溢れた数寄屋造りの建物は専用門が設けられているため賑やかな本館とは一線を画し、全五室と客室数も少ないので穏やかな静けさに包まれている。
畳敷きの廊下を進んでいく先に現れる「葵の間」は、和室12.5畳と次の間6畳の空間に伝統工芸の粋を凝らした調度品を配する純和風客室。
夏は夏畳みに夏建具を設え、冬は冬畳に雪見障子と衣替えされ、窓から望む雅な日本庭園の自然の移ろいとともに四季の情緒を余すところなく感じられる寛ぎが約束される。
備えの源泉掛け流しの野趣溢れる野天風呂に浸かれば、湯に揺蕩いながら水明館の心づくしのおもてなしに心から感謝の念が溢れ、極上のリラックスタイムを愉しめるはずだ。

下呂のいで湯は趣きの異なる湯巡りで
水明館には多種多様な浴場が備わり、訪れる客人の最大の目的はここにある。4つの宿泊棟どこに泊まっても全部の浴場に入れるので、客室で一服したらさっそく湯巡りに出ることをおすすめしたい。
窓一面をガラス張りにした「展望大浴場」は、下呂温泉の情緒溢れる街並みと雄大な飛騨の山々の一大パノラマを存分に堪能しながら下呂のいで湯にゆったり浸かれるのが魅力的。
「下留の湯」は天井や壁、柱まですべて檜造りにこだわり、爽やかな檜の香りに包まれて水明館自慢の日本庭園を目前に眺めながら温泉風情を存分に愉しめるだろう。
そして巨岩に囲まれ樹木の緑とそよぐ風が肌に心地よい「野天風呂」は、夜に入れば満点の飛騨の星空に出合える野趣溢れる趣向。
この他にも有料の貸切風呂が3つもあるので、好みの雰囲気で滞在時間を目一杯使って計画的に湯巡りを愉しんでほしい。

専属料理長に供される雅な和食会席
湯巡りをたっぷり堪能した後は、お待ちかねの夕餉の刻。
青嵐荘は夕食・朝食ともに完全部屋食となり、専属の料理長が厳選した素材から特別の和食会席を仕上げてくれる何とも贅沢なおもてなしを供されるのだ。
地に菜、川に魚、山に茸、そしてもちろん極上の飛騨牛と、季節に合った飛騨の旬の恵みがふんだんに用いられ、一つひとつの雅な盛り付けは息をのむような美しさ。
さらに、地元農家と提携した低農薬有機栽培の新鮮野菜や添加物を一切使用しない手間暇かけて作った出汁を用いるなど、身体に優しい素材がさらに味わいを豊かにしてくれる。
華やかな料理の数々は味わってうれしい、目にも至福がもたらされる日本料理の極致と言わしめるものではないだろうか。
夕涼みにはぜひ、青嵐荘の手入れの行き届いた日本庭園の散策をおすすめしたい。
ひっそりと佇むのは独特の合掌造りの茅葺屋根が目を惹く四畳半代目の茶室「水幸庵」で、今もなお茶会が催されているものだ。
帳の静けさの中、この上ない非日常の空間に身を委ねれば心の中まで癒されていくのが感じられるはずだ。
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檜の香る「下留の湯」
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野天風呂「龍神の湯」
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室内温泉プール
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ロビーラウンジ「エビアン」
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バー「マローネ」
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料理茶屋「北乃寮」
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エステ「サロン ド クレール」
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貸切温泉風呂「七里の湯」
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detail
間取り | 和室十畳+次の間八畳+踏込三畳+野天風呂 |
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設備 | 源泉かけ流し野天風呂(浴室脱衣所は床暖房付)、TV、冷蔵庫、お茶セット、金庫 |
アメニティ | 浴衣、タオル・バスタオル、化粧品、歯ブラシ、剃刀、ドライヤー |
チェックイン・チェックアウト | [チェックイン]14:00 [チェックアウト]12:00 |
駐車場 | 200台 |
カード | VISA / MASTER / JCB / DINERS / DC / UC / NICOS / SAISON |
ご注意 |
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温泉
源泉名 | 幸田ポンプ所 |
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泉質・泉温 | アルカリ性単純温泉 55℃ |
適応症(効能) | 神経痛、筋肉痛、五十肩、関節のこわばり、打ち身 等 |
温泉の利用形態 | 源泉掛け流し、一部循環ろ過方式、加水有り、加温無し、入浴剤不使用 |
特徴 | 一羽の白鷺が益田川の河原に降り立ち、その場所からこんこんと温泉が湧き出たという白鷺伝説が有名な下呂温泉は、適度な濃度とアルカリ性のため湯に浸かると肌がツルツルするのが特徴で、湯上りの爽快感は格別。 ほんのりとした硫黄の香とともに滑らかな肌触りを水明館の湯巡りでぜひ満喫していただきたい。 |
おすすめ
水明館の魅力はこれだけでは語り切れない。ロビーや「下留の湯」から眺めることができるのは宿自慢の日本庭園で、大きな池に悠々と泳ぐ鯉に餌やりなどしながら浴衣でゆっくり散策もいい。
さらに観世流能楽師 関根祥六師の監修で建築された本格的な能舞台など館内には日本の伝統を肌で感じることができる設えが目白押し。
水明館で過ごす休日は、まだ終わりそうにない。
観光スポット
下呂発温泉博物館
TEL | 0576-25-3400 |
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アクセス | 徒歩 約10分 |
温泉を科学と文化の両側面から紹介するというユニークな温泉専門博物館。
温泉の湧き出す仕組み、歴史から見た下呂温泉の発見伝説や歴代の温泉番付を物語る数々の貴重な資料、温泉の塩分などを実際に調べることができる体験ブースなど、子供から大人まで誰もが興味惹かれる数々のコーナーが用意され、歩行浴が愉しめる足湯の併設も。
地元の木材を使ったという蔵造り風の外観を目印に、下呂温泉の生い立ちに様々なアプローチから触れてみてはいかがだろう。
温泉寺
TEL | 0576-25-2465 |
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アクセス | 徒歩 約10分 |
温温泉寺の開創は下呂温泉に伝わる白鷺伝説に由来し、白鷺が舞い上がった後に光り輝く一体の薬師如来が鎮座していたそうで、以来その薬師如来像を本尊として祀る。
境内は約百七十三段の石段を上った高台にあり、静寂に包まれた中に厳かに建つ本殿は情緒溢れる佇まい、高台から一望できる下呂の街並みも素晴らしい景観だ。
特に毎年紅葉の見頃時期は多くの観光客が訪れ、ライトアップされて夜空を艶やかに彩る紅葉を眺めながら「もみじ足湯」に浸かることができるのでぜひ訪れてみたい。
下呂温泉 合掌村
TEL | 0576-25-2239 |
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アクセス | 徒歩 約15分 |
白川郷などから移築した国指定重要有形民俗文化財の「旧大戸家住宅」をはじめ10棟の合掌家屋で集落を再現し、「合掌の里」「歳時記の森」の2つのゾーンで往時の生活に触れることができる博物館。
下呂の昔話を影絵劇で鑑賞できる「しらさぎ座」や陶器・陶芸の体験教室、地元食材を使った下呂名物を堪能できる食事処など1日中遊べる仕掛けが盛りだくさん。
周囲は飛騨の豊かな自然に囲まれ、小鳥のさえずりに耳を傾けながら普段の日常生活とは違った視点で発見する感動は旅の忘れられない思い出になるだろう。
plan
水明館
青嵐荘 葵の間
東海エリア/岐阜県/下呂温泉
access
〒509-2206 岐阜県下呂市幸田1268
【電車】
・[JR西日本]新大阪駅・名古屋駅→[JR高山本線]下呂駅 車約5分
※下呂駅より無料送迎サービス有、予約不要(普通列車でお越しの場合は要連絡)
【飛行機】
・中部国際空港→[名古屋鉄道]中部国際空港駅→名古屋駅→[JR高山本線]下呂駅 車約5分
【自動車】
・中央自動車道 中津川IC→国道257号線経由 約60分
関連リンク |
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